新美 南吉 作
読み手:室 由美子(2008年)
春のあたたかい日のこと、わたし舟にふたりの小さな子どもをつれた女の旅人がのりました。
舟が出ようとすると、
「おオい、ちょっとまってくれ。」
と、どての向こうから手をふりながら、さむらいがひとり走ってきて、舟にとびこみました。
舟は出ました。
さむらいは舟のまん中にどっかりすわっていました。ぽかぽかあたたかいので、そのうちにいねむりをはじめました・・・
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