戻る

戻る

宮沢 賢治

やまなし

読み手:畠山 有香(2011年)

やまなし

著者:宮沢 賢治 読み手:畠山 有香 時間:10分56秒

 小さな谷川の底を写した二枚の青い幻燈です。

   一、五月

 二疋の蟹の子供らが青じろい水の底で話していました。
『クラムボンはわらったよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
『クラムボンは跳ねてわらったよ。』
『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』
 上の方や横の方は、青くくらく鋼のように見えます。そのなめらかな天井を、つぶつぶ暗い泡が流れて行きます・・・

Copyright© 一般社団法人 青空朗読. All Rights Reserved.