ハンス・クリスチャン・アンデルセン 作 矢崎 源九郎 訳
読み手:こがわ めいすい(2025年)
ポルトガルから、一羽のアヒルがやってきました。もっとも、スペインからきたんだ、という人もありましたがね。でも、そんなことは、どっちでもいいのです。ともかく、そのアヒルは、ポルトガル種と呼ばれました。卵を生みましたが、やがて殺されて、料理されました。これが、そのアヒルの一生でした。
その卵から生れてきたものは、みんな、ポルトガル種と呼ばれました。ポルトガル種と言われるだけで、もうかなり重要なことなのです。
さて、この一家の中で、今このアヒルの庭にのこっているのは、たった一羽きりでした。ここは、アヒルの庭とはいっても、ニワトリたちもはいってきますし、オンドリなどは、いばりくさって歩きまわっていました・・・
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