林 芙美子 作
読み手:畠山 有香(2016年)
夜になって、ふしぎな岩は、そっと動きはじめました。岩が動くってへんですね。
あわいお星さまをすかして、霧のような山風が、ひくい谷間から、ごう、ごう、ごうと吹きあげています。どこかの森の方で、フクロウが鳴いています。岩は、どっこいしょと起きあがって、せいいっぱいにのびをしました。
「ああ、いい気候になったな……遠いところへ旅行をしてみたいな。」・・・
© & ℗ 一般社団法人 青空朗読. All Rights Reserved.
Unauthorized duplication and distribution are strictly prohibited.
(掲載の音声、文章、デザイン等の無断転載・公衆送信を禁じます)