小川 未明 作
読み手:根津 恵美子(2017年)
海は昼眠る、夜も眠る、
ごうごう、いびきをかいて眠る。
昔、昔、おお昔
海がはじめて、口開けて、
笑ったときに、太陽は、
目をまわして驚いた。
かわいい花や、人たちを、
海がのんでしまおうと、
やさしく光る太陽は、
魔術で、海を眠らした。
海は昼眠る、夜も眠る。
ごうごう、いびきをかいて眠る。
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