河井 酔茗 作
読み手:加納 恵美子(2017年)
あらゆる山が歓んでゐる
あらゆる山が語つてゐる
あらゆる山が足ぶみして舞ふ、躍る
あちらむく山と
こちらむく山と
合つたり
離れたり
出てくる山と
かくれる山と
低くなり
高くなり
家族のやうに親しい山と
他人のやうに疎い山と
遠くなり
近くなり
あらゆる山が
山の日に歓喜し
山の愛にうなづき
今や
生のかがやきは
空いつぱいにひろがつてゐる
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