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村山 籌子

たまごとおつきさま

読み手:加納 恵美子(2017年)

たまごとおつきさま

著者:村山 籌子 読み手:加納 恵美子 時間:2分47秒

 むかし、のはらの一けんやに、にはとりが一羽すんでゐました。そののはらのむかふには、ひくい、きれいな山が三つならんで立つてゐました。
 ある、月のいゝばんのこと、そのにはとりが、玉子を一つうみました。そのたまごに、丁度のぼつてきた月が、光りをさしかけましたので、たまごは、それは美くしくて、しんじゆのたまのやうに見えました。
 にはとりはうれしくてたまらないので、玉子ばかり見てゐました。けれども、そのうちに、玉子は、だん/\消えていつて、かげばかりになり、おしまひには、そのかげさへも見えなくなつてしまひました・・・

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