戻る

戻る

ハンス・クリスティアン・アンデルセン  楠山 正雄

赤いくつ

読み手:宮崎 文子(2019年)

赤いくつ

著者:ハンス・クリスティアン・アンデルセン/楠山 正雄 訳 読み手:宮崎 文子 時間:26分

 あるところに、ちいさい女の子がいました。その子はとてもきれいなかわいらしい子でしたけれども、貧乏だったので、夏のうちははだしであるかなければならず、冬はあつぼったい木のくつをはきました。ですから、その女の子のかわいらしい足の甲は、すっかり赤くなって、いかにもいじらしく見えました。
 村のなかほどに、年よりのくつ屋のおかみさんが住んでいました。そのおかみさんはせっせと赤いらしゃの古切れをぬって、ちいさなくつを、一足こしらえてくれていました。このくつはずいぶんかっこうのわるいものでしたが、心のこもった品で、その女の子にやることになっていました。その女の子の名はカレンといいました。
 カレンは、おっかさんのお葬式の日に、そのくつをもらって、はじめてそれをはいてみました・・・

Copyright© 一般社団法人 青空朗読. All Rights Reserved.