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グリム兄弟  大久保 ゆう

小人のくつ屋さん

読み手:水谷 ケイコ(2020年)

小人のくつ屋さん

著者:グリム兄弟/大久保 ゆう 訳 読み手:水谷 ケイコ 時間:5分48秒

 あるところに、くつ屋さんがおりました。自分がわるいことをしたわけでもないのにとにかくお金がなくて、一足のくつを作るだけの皮しかもう残っていません。ある夜、あくる朝に仕立てようと皮を裁ち切っておきました。心根のよい人でしたから、ひそやかにベッドで横になりながら、おいのりをとなえつつ、ねむりに落ちます。朝になって、おいのりしたあとで、さて仕事に取りかかろうとすると、気づけば一足のくつはとうに仕上がり出来上がっていて、つくえにちょこなんと立てられているのです。びっくりたまげたその人は何とも言えずに、間近に見てみようと、くつを手に取りました・・・

・この作品は青空文庫に提供されています。

◇翻訳者:大久保 ゆう
・この翻訳に関するお問合せは訳者本人までお願いします。
・この翻訳は「クリエイティブ・コモンズ 表示 2.1 日本 ライセンス」によって公開されています。

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