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小川 未明

しろくまの 子

読み手:渡邊 明美(2020年)

しろくまの 子

著者:小川 未明 読み手:渡邊 明美 時間:2分

 しろくまは、ほっきょくかいに のぞんだ アラスカ または シベリアに すんで います。しろくまは、水の 中へ はいって およぐ ことも できます。まっ白な けが ふさふさと して、かわいらしい 目を して いますが、それは たけしい けものです。
 ある とき、しろくまの ははおやは 子どもたちを つれて、ひょうざんの 上で あそんで いました。
「おかあさんの そばを、はなれては いけません。」
と、いいきかせました。
 けれど、一ぴきの いう ことを きかぬ 子ぐまは、かってに うみどりを おいかけて いました。この とき、パチンと 大きな 音が して、こおりの かたまりが 二つに われました。
 子ぐまの のった こおりの かたまりは あちらへ ながれて いきました。オーロラの かがやく 空の 下を、ずんずん ながされて いきました・・・

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