村山 籌子 作
読み手:西川 美映子(2021年)
あひるさんは泣きながら学校から帰つて来て、お母さんに申しました。
「お母さん、先生から頂いた月謝の袋を落したの。先生に叱られるといや」
お母さんはおつしやいました。
「あひるさんや、カバンの中をしらべて見て、なかつたら、明日、先生によくお話しをなさい」
そしてお八つの牛乳を下さいました。けれどもあひるさんは一口も飲みません。
「あひるさんや、さあ、お飲みなさい。心配をしないで。とてもあたたかくて、うまい牛乳ですよ」と、お母さんは、あひるさんの口に牛乳の瓶をおしつけました・・・
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