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小川 未明

飴チョコの天使

読み手:野口 良子(2023年)

飴チョコの天使

著者:小川 未明 読み手:野口 良子 時間:20分27秒

 青い、美しい空の下に、黒い煙の上がる、煙突の幾本か立った工場がありました。その工場の中では、飴チョコを製造していました。
 製造された飴チョコは、小さな箱の中に入れられて、方々の町や、村や、また都会に向かって送られるのでありました。
 ある日、車の上に、たくさんの飴チョコの箱が積まれました。それは、工場から、長いうねうねとした道を揺られて、停車場へと運ばれ、そこからまた遠い、田舎の方へと送られるのでありました。
 飴チョコの箱には、かわいらしい天使が描いてありました・・・

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