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グリム  矢崎 源九郎

りこうもののエルゼ

読み手:こがわ めいすい(2025年)

りこうもののエルゼ

著者:グリム/矢崎 源九郎 訳 読み手:こがわ めいすい 時間:17分44秒

 あるところに、ひとりの男がおりました。男には、ひとりのむすめがありました。このむすめは〈りこうもののエルゼ〉という名まえでした。
 さて、このむすめがすっかり大きくなりましたので、おとうさんはおかあさんにいいました。
「もうむすめをよめにやろうじゃないか。」
 すると、おかあさんはこたえました。
「ええ、およめにもらいたいっていう人がきましたらね。」
 やがて、遠くのほうから、ハンスという人がやってきて、エルゼをおよめさんにもらいたいといいました。ただ、このひとは、りこうもののエルゼがみんなのいうとおり、ほんとうにりこうならもらうけれど、ということでした・・・

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