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青柳 喜兵衛 作

夢の如く出現した彼
夢野久作氏を悼む

読み手:二宮 正博(2026年)

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夢の如く出現した彼 夢野久作氏を悼む

著者:青柳 喜兵衛 読み手:二宮 正博 時間:8分46秒

 燃え上った十年、作家生活の火華は火華を産ンで、花火線香の最後に落ちる玉となって消えた夢野久作、その火華は、今十巻の全集となって、世に出ようとしている。
 久作さんを知ったのは何時の頃からかは、はっきりしない。何でも幼い頃からで、産れながらに知っていたような気もする。
「夢野久作ってのが、頻りに探偵小説の様なもの――事実探偵小説の様なものであって、そん処そこらにある様な、単なる探偵小説とは、およそその類をことにしているのである。久作さんは、何んでも、彼でも、探偵小説にせずにはおかないと云った、熱と、力量は自分乍らも相当自身があっただけに、探偵小説なるものを芸術的に、文学的に、グウとレベルを引上げたのである・・・

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